衛生管理者の試験で
出題されやすい心臓。
循環については
こちら にまとめましたので、
今回はそれ以外のことを勉強します。
心臓の筋肉を覚える
心臓の筋肉は、特別です。
何が特別かって
横紋筋のくせに、言うこときかない
ところです。
筋肉は基本、2種類あります。
「横紋筋」と「平滑筋」です。
「横紋筋」は
体を動かすときに動く筋肉です。
歩きたい。持ち上げたい。と
自分の思った通りに体を動かせるのは
横紋筋がそれに応えてくれるから。
そして、それに見合う強さがあります。
体重60キロもある体を足一本で支えたり
雑巾をしぼったり、
力こぶをつくるくらい
ギュッと縮められます。
自分の意思で動かせる
力強い筋肉が「横紋筋」です。
もう一つの筋肉「平滑筋」は
内臓の筋肉です。
腸がうんちを送り出すような
ヌルヌルなめらかな動きをします。
自分の意思で動かすことができれば
おそらく便秘の人はいないでしょうね。
ということで、
自分の意思で動かせない
なめらかな筋肉を「平滑筋」と言います。
では、心臓はどうでしょうか?
心臓は内臓で、
自分の意思で動かすことはできません。
なので「平滑筋」と言いたい!
しかし
ヌルヌルなめらかな動きでは、
全身に血液を送ることができません。
力不足です。
なので、筋肉の種類としては
力こぶと同じ「横紋筋」なんです。
横紋筋のくせに、
自分の意思では動かせない
特別な筋肉なので
心筋っていうんですよ。
言うこときかせる洞結節
言うこときかないとはいえ、
筋肉ですので自分勝手には動けません。
心筋を動かしているのは
電気信号です。
あなたにも経験あると思いますが
ビリビリペンさわった時
素早く手を引っ込めますよね?
あんな感じで、
電気という刺激を受けて
筋肉が収縮して
「ドクン」と拍動するんです。
その電気を目に見える形にしたのが
心電図ですね!
この「ドクン」の発信源を
「洞結節」と言います。
「ど」つながりです。
洞結節はとても几帳面で、
規則正しく信号を出します。
だから、心臓は
ドクン、ドクン、と
規則正しく
一定のペースで収縮します。
洞結節は
ペースメーカー
(一定のリズムをつくるもの)
なんです。
大ボス延髄
いうこと聞かない横紋筋
心筋を
電気ショックで強制的に動かす洞結節
まるでブラック企業です。
そんなブラックな心臓のボスは・・・
脳です。
脳は、人体の
ほぼすべてのコントロール権を持っているので
膨大な仕事量になります。
なので、役割分担をしています。
心臓や呼吸といった
「生きる」ことを任されているのが
「延髄」です。
脳のほとんどが
「〇〇脳」という名前がある中、
生きることを任された延髄だけは
名前に「脳」がつきません。
ひたすら延命させる脳「延髄」。
これが、心臓の総司令官です。
ここでもう一つ
覚えておいた方がいいのが、
自律神経について。
延髄から心臓までは、
自律神経という神経で
つながっています。
自律神経の内訳は、
交感神経と副交感神経。
交感神経は車でいうアクセルで
副交感神経はブレーキ。
この2本の神経を
タイミングを見計らって、
バランスよく使います。
例えば、
ものすごい怖い人から
逃げなきゃいけない時。
こんなの、アクセル全開ですよね。
走るための筋肉が
全力で動けるように、
たくさん酸素を送らなきゃいけません。
だから、心臓がバクバクするんです。
この心臓バクバクが
交感神経が優位になっている
証拠です。
逆に、
寝るときに心臓バクバクしていたら
寝れませんよね。
なので、
リラックスするときは
副交感神経に活躍してもらって、
ゆっくり拍動します。
まとめ
では、最後にまとめです。
今回は
・心臓を管理する脳は延髄
・心臓は自律神経に支配されている
・洞結節で発生した刺激によって
規則正しく動く
・心臓の筋肉は
意志でコントロールできない横紋筋
この4つのポイントを
おさえてください。
衛生管理者の過去問を見ると、
心臓・血液循環に関する問題は
ほぼ毎回出題されています。
心臓に関しては
最低限この記事と、前回の記事の
2つ分は覚えましょう。
見たことがない言葉が
書いてある選択肢があっても、
かなりしぼり込めるはずです。
ただ、運が悪いと
他の臓器と組み合わさることもあるので、
こちらも見ておくと安心です。
心臓、確実にとりましょう。
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