衛生管理者の試験によく出る
心臓についての問題。
ほとんどの場合、
循環とその他もろもろの勉強をしていれば
特に大きな問題はないと思います。
が、過去問の中には
他の臓器とコラボした問題もあったので、
やっておきます。
体循環を細かくしただけ
平成28年の問題で、
他の臓器と組み合わせて
循環についての問題が
出されていました。
こんな感じの図
酸素が多いのはどの血管か、とか栄養が多いのはどの血管か、とかそんな感じの問題です。
難しく見えても、基本的に
血液の流れが一方通行なのは
変わりません。
行き先が「体」という
ざっくりした感じじゃなく、
手足(体)と内臓と枝分かれして書いてあって
血液が運ぶものが
ちょっと増えているだけです。
では、
内臓経由した血液の特徴を
ゆるく見ていきましょう。
血液が運ぶものの代表である
酸素、二酸化炭素に関しては
こちらの記事で勉強できます。
栄養吸収の消化管
消化管は、ここでは「腸」のことです。
腸は、
消化した食べ物から
栄養分を体に取り込みます。
なので、
腸からの血液には
ブドウ糖やたんぱく質などの栄養素が
たくさん入っています。
栄養持つと、
とっても重いドロドロ血液になります。
そのままあちこち動き回ると
ちょっとしたことで
詰まっちゃいます。
なので、
腸から受け取った栄養分は
貯蔵庫である肝臓に運ばれます。
基本的に血液は
心臓→体・内臓→心臓→肺→心臓・・・と
どこに行くにも心臓が間に入るハズなのですが、
腸→肝臓だけは特別なんです。
この腸と肝臓を結ぶ血管を
「門脈」と言います。
まとめると、
腸で吸収した栄養は門脈を通って肝臓に行き、
身軽になって、
あらためて心臓に帰ります。
貯蔵と解毒の肝臓(かんぞう)
肝臓は、
すごい臓器です。
腸から来た栄養の貯蔵庫であり、
必要なカタチに整えてくれる
コックさんのようであり、
さらに解毒もしてくれるんです!!
で、
今回の問題では
この解毒の部分が出ています。
よくおしっこは
アンモニア臭がするといいますが、
このアンモニアって、
体に悪い物質なんです。
先ほどお伝えしたように、
基本どこに行くにも
心臓を通ります。
アンモニア吸収→心臓→肺→心臓→膀胱と
最短ルートをたどったとしても、
上半身はすでに毒にやられてます。
なので
循環しちゃってもいいように、
アンモニアを分解して
「尿素」に変えるのが
肝臓の役目。
「尿素」は
ハンドクリームなどにも入っている成分なので、
名前ほど嫌な物質ではありませんよ。
ということで、
尿素を含んでいる血液は
肝臓から出ています。
「尿」という名前に惑わされて
腎臓がらみと思わないように
注意です!
ろ過する腎臓(じんぞう)
腎臓は、
尿をつくるところです。
つくると言っても、
肝臓のように何かを変える力は持ってません。
ろ過するだけ。
尿は血液をろ過した結果の
余分なものの集まりです。
ろ過した結果、
体に必要と思われたものは
腎臓からまた血管に戻って
循環していきます。
なので、
この循環に関する問題においては
腎臓から戻る血液には
大した特徴はありません。
人体にとっては、
なくてはならないものですが!!
まとめ
平成28年くらいでしか
この問題は出てきていませんが、
覚えておくと他のところでも使えたりするので
やっておいても損はない部分でしょう。
今回のポイントは
・腸→肝臓の血管「門脈」には
栄養満点の血液が流れている
・尿素は肝臓でつくられる
という2点。
大した量じゃないので
ぜひ、ついでに覚えておいてくださいね。
心臓、循環に関しては
こちらもチェック!!
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